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テゼ共同体
『教会福音讃美歌』掲載曲
作詞:223番「イェスよ、みくにに」
作詞:273番「グロリア、グロリア、グロリア」
作詞:290番「感謝せよ、主に」
作詞:291番「すべての人よ」
テゼ共同体は、ブラザー・ロジェの歩みから始まりました。1940年、彼が25歳の時、ヨーロッパは第二次世界大戦のただ中にありました。彼は「せめてキリスト者同士が和解できたら」と考えて、新しい共同体について思いめぐらします。その場所を求め、母の出身地であるフランス・ブルゴーニュ地方を旅しながら、テゼという小さな村に着いた時、彼は、ひとりの老婦人から「ここにとどまってください。私たちは孤独なのです」ということばを掛けられます。その村で、ひとり祈りと労働の生活を始めたブラザー・ロジェは、祈りの生活の傍らユダヤ人たちをかくまい、亡命を助けていましたが、そのためゲシュタポに狙われて、ジュネーブに逃れることになります。1944年になってフランスが解放された時、ブラザー・ロジェは他の3人のブラザーたちとともにテゼに戻り、今度は囚われの身のドイツ人捕虜たちを訪問するようになりました。その行為は地元の反感を呼びましたが、ブラザー・ロジェの願いは、分裂のただ中に和解の道を歩むことでした。
最初のブラザーたちはプロテスタントでしたが、しだいにカトリックのブラザーも加わるようになり、テゼ共同体は、どの教派からも独立しつつ、すべての別かたれた人々にとっての和解のしるしとなりました。今では毎年、何万人もの若者がテゼに集い、ともに祈り、ともに分かち合う生活をしています。
祈りのときに用いられるのは、「テゼの歌」と呼ばれる讃美歌です。信仰の核心を歌う短くシンプルな歌詞を何度も繰り返すことで、ひとりひとりの心の深みに届き、存在を満たすようなスタイルの讃美歌です。