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■曲の情報

30番「御前にひれふし」

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TUNE = CORONATION
初行 = All hail the power of Jesus' name!
分類 = イエス・キリスト・讃美
主題 = 神、子なる キリスト 礼拝 
聖句 = ピリピ人への手紙2章9-11節, ペテロの手紙第二1章19節
採用歌集番号 = 『讃美歌21』13番 (改訳)

作詞:Edward Perronet,1726-1792 (CH)

作曲:Oliver Holden ,1765-1844 (CH)

歌詞:エドワード・ペロネット
最初の1節が1779年11月号の『The Gospel Magazine』に匿名で登場する。1780年4月には同じ雑誌に『On the Resurrection, the Lord Is King』という題で8節の詞として掲載された。数年後には再び匿名の詩として掲載されたが、その時添付された記事の行頭を続けて読むと「Edward Perronet」と読めた。

曲:CORONATION オリヴァー・ホールデン 『Union Harmony』または『Universal Collection of Sacred Music』(発行 1793年、マサチューセッツ州ボストン)
ホールデンは大工で、1775年のバンカー・ヒルの戦いの後、マサチューセッツ州チャールスタウンの復興に携わった。もともとは彼の娘の誕生を祝って書いた曲だったが、後にペロネットの歌詞を発見し、2節以下の歌詞に関連付けられた。

代替曲:
ALL HAIL THE POWER、Scott Werdebaugh、1990年 (歌詞と折り返しに手を入れて)。
DIADEM、James Ellor、1838年。
MILES LANE、William Shrubsole、1779年。

エピソード:
教会学校の奉仕で知られていたイリノイ州ペオリアのウィリアム・レイノルズは、自分が宣教師から聞いたこととして以下のように語っている。宣教師であったE・P・スコットは、インドで奉仕していた時、かつて見たことのないようなおかしな人物が道に立っているのが目にとまった。訪ねてみると、彼は内陸の山奥に住む民族の代表で、一年に一度、商売のために町に出てくるということだった。さらに調べてみると、一度も福音が伝えられたことはなく、また凶暴な彼らのところに行くことは危険すぎるということだった。彼はそれを聞いて、彼らの所に行っていのちのパンを割くことに心を動かされた。スコットは宿舎に帰ると、膝を折り、神の導きを請うた。立ち上がって荷物をまとめると、歌う時に用いて居たバイオリンと、巡礼用の荷物を持ち、マケドニアの叫びに向かって旅立った。

彼が仲間の宣教師に別れを告げると、彼らは「あなたにはもう二度と会えないだろう。あなたにしようとしていることは狂気じみている。」と言った。2日間旅を続けたが、人っ子一人出会わなかった。しかしついに彼は山奥で、一群の獰猛な民族に取り囲まれた。すべての槍が彼らの心臓に向けられていた。他にどうすることもできず、彼はただイエスの御名を賛美する力を彼らに対して試みた。バイオリンを取り出し、目を閉じて、「御前にひれふし」などを歌った。目を開くことすら恐ろしく、彼は「すべての国々、全ての民」という節まで歌った。恐る恐る目を開き、彼らがどうするかを見ようとすると、なんと、槍は彼らの手から滑り落ち、彼らの目には大粒の涙が光っていた。

その後、彼らはスコットを自分たちの家に招き入れた。彼はそこで2年半、彼らと共に過ごした。彼の働きは大いに祝福され、多くの人々を捉えていたので、彼が健康的な弱さのために国を離れざるを得なくなった時には、彼を見送るために50キロもの道程を彼について行き、「宣教師よ、もう一度私たちのところに戻ってきてください。」と願った。彼は去ったが、まだなすべき多くの働きがそこにはあった。
Morrison, Duncan、『The Great Hymns of the Church』、カナダ、トロント、Hart & Company、1890年、157-158ページ。

附記:20年後、スコットの妻が、バイオリニストが演奏した讃美歌は、「Am I A Soldier of the Cross」だったと記している。「An Autobiography of Anna Kay Scott, M. D.」(イリノイ州シカゴ、Anna Kay Scott、1917年)、38-39ページ。


著作権情報
訳詞:©蔦田直毅